日替わり弁当おかわり

物盗られ妄想

1月下旬から始まった新型コロナ騒動。

2月24日の40周年記念講演会の延期から始まり

3月・4月と交流会は中止にしたが、まだまだこの状態は長くかかりそうだ。

いろんな困り事が起きているだろうなあ・・・

ストレス一杯だろうなあ・・・と思うが、どうすることも出来ない。

せめて電話相談だけはと通常通り開設している。

 

何か、その他出来ないものか???  と思い

会員の方を対象に、昼間に電話を掛けることが出来ない方には

夕方から夜の電話相談を開くこととした。

但し、こちらの用事の合間をみて出られる時だけであるが。

 

早速にお電話をいただいた。

物盗られ妄想でのご相談である。

他にも物とられ妄想で困っておられる人もあるかと思うので、

今日は、物とられ妄想について少しだけ考えていきたい。

物盗られ妄想は、どちらかというと認知症の初期に出てくる。

結構多くの方が経験するが、症状が強く出る人だと、

疑われた家族は、ノイローゼ状態に陥り、夜も寝られないくらいに悩む。

認知症の本の中に、物とられ妄想の対処として

「一緒にさがしましょう。ご家族がみつけても、あたかもご本人が見つけたように

さりげなく対応しましょう」とか、よくそんな話が書いてある。

でも・・・そんな対応で上手くいくことなど、ほとんどない!!

それでうまくいくような物とられ妄想は、物とられ妄想ではないと

いいたいほどだ。

 

初期に発症するだけに、日常生活の多くはまだまだしっかりしているし

なんで、そんなことも覚えているのかと思うほどの事も言ってくる。

とても病気だと思えないので、家族はご本人の言葉をまともに受けてしまう。

お金を返せと電話攻撃が始まる人も多い。

娘がお金を持っていったと、親戚などにも電話をかけまくり悪口をいいまくる人もある。

経験のない方は、この大変さを理解できないと思うが、

クレーマーの人から、何度も何度も執拗に電話がかかって攻撃されるような

ことを想像していただくと、少しイメージしていただけるのではと思う。

 

「あなた私が降ろしてきたばかりの、30万円、何で持っていったの?」

「え? そんなの私知らないよ」

「そんなはずはない。さっきうちに来て持っていったでしょう!」

「私、今日は仕事だったから、そっちには行っていないから」

「いや、そんなはずはない、あなたしか持って行く人はいない!!

すぐに返して!!」

こんな電話が 1日に何十回もかかってくる。

律儀にそのたびに電話に出る人が多いが、

一番の対処としては、電話に出ないこと。(たまに出るくらいにしておく)

毎回毎回出て対応しているとそれこそ追い詰められる。

出なかったからと言って、

「さっきから30回も電話したのに、なぜ出ないのか!!」とは言われない

記憶の障害が出ているので、掛けたことを忘れる、掛けても出てくれなかったことを

忘れているので大丈夫である。

ご本人の関心事は、「お金がない、娘に返してもらわなきゃいけない、聞いてみよう」

だけなのだ。

第三者の立場で関わっている、親戚の方や知人の方には、

「そう、困った娘さんね。今度いっておてあげるわ」と

嘘でもいいので、認知症の方に同調してあげて欲しい。

気持ちを受け止めてもらえる人がいると、少しご本人の気がすむので

尖った心が和らいでいく。

 

物盗られ妄想は、何年も続くわけではなく、

病気の進行とともに症状が出なくなる時が必ずくるが、

デイ―サービスの利用が楽しくなると、そちらに気持ちが移り

お金へのこだわりが、抜けてくるので、ぜひお試しを・・・

 

 

 

 

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