会報

~ 障害基礎年金と障害厚生年金について(2)~

2017/06/16

障害年金を受ける時の違い

今回は、Aさんが「 障害年金 」を受けることになった場合 、

「 初診日 」によってどれぐらいの年金額に差が出るか具体 例で紹介してみましょう。

【 A さん(夫) 52 歳 :(妻) 47 歳 (子) 17 歳 】 A さんは、大学 卒 後 30 年間、某会社へ継続勤務、 妻は専業主婦、子は高校2年生 です。

【例1】 A さんは 50 歳頃 から 仕事のミスが目立つ ようになり 、
在職中(厚生年金加入 中 )に病院へ 行きました。
検査の結果、ア ルツハイマー型の「若 年性認知症」と診断 されました 。

もし、 A さん が障害年金を受給することになった場合、

在職中( 厚生年金の加入中 )に初 診 日が あるので 「 障害厚生年金 」 が受給できます。
※ 以下、 2 級の障害厚生年金( 報酬比例の年金額 )を70 万円と仮定して計算しています。
(この金額は、働いた年数とお給料によって変わります。)

※ 他の数字は平成28年度額を記載しています。

■ 障害厚生年金1級 障害基礎年金 975, 100 円

障害 厚生年金 870,000 円 配偶者の加算額 224,500 円

子の加算 224,500 円

合計 2,294,100 円

■ 障害厚生年金2級 障害基礎年金 780,100 円

障害厚生年金 700,000 円

配偶者の加算 224,500 円

子の加算 224,500 円

合計 1,929,100 円

■ 障害厚生年金3級 障害厚生年金 585,100 円 (最低保障額 )

【例 2 】A さんは 50 歳頃から仕事のミスが目立つようになり、退職 しました 。

退職後(国民年金加 入中)に初めて病院へ行きました。

検査の結果、 アルツハイマー型の「若年性認知症」と診断され ました。

この場合、 A さん は 退職してから初めて病院を 受診しているので 、
受給できる年金は「障害基礎年金 」となります。

【 例1 】 と 【 例2 】 の違い は、 初めて病院に行った日( 初診日 ) が 、
在職中と退職後と違っているだけなのですが、 これが 要注意で す。

■ 障害基礎年金1級 障害基礎年金 975,100 円

子の加算 224,500 円 合計 1,199, 600 円

■ 障害基礎年金2級 障害基礎年金 780,100 円

子の加算 224,500 円 合計 1,004,600 円

※「障害基礎年金」は 1 級と2級のみで配偶者の 加算がありません。

<Aさんの年金受給額の概算>

障害厚生年金 障害基礎年金

1級 約 229 万円 約 120 万円
2級 約 192 万円 約 100 万円
3級 約 58 万円(最低保障額)

厚生年金のみAさんが何級に該当するかは分かりませんが、
「初診日」に加入していた年金制度によって受給する年金が決まります。

同じ等級でも年金額に大きな差が出ます。

2回にわたって障害年金をご紹介しましたが、

「障害年金」は 「 初診日 」がとても 重要 であること をお伝えで きましたでしょうか?

(つづく)

「 ぽ~れぽ~れ」通巻 4 35 号付録 2016 年 10 月 25 日発行 - 3-

社会保険労務士 松永 貞子

-会報