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~ 仕事と介護の両立支援制度 ~ 会報2016年12月号より

~ 仕事と介護の両立支援制度 ~

平成29年1月から「改正育児・介護休業法」が施行されます。今回は「仕事と介護の両立支援制度」についてご紹介しましょう。
某社に勤めるAさん(男性)は40代で独身。母親とふたりで生活しています。もし、突然、母親が倒れて「要介護状態
となったとき、介護をしながら仕事を続けることができるのか?と不安になり、会社の担当者に「仕事と介護の両立支援制度
について聞きました。以下、会社の担当者が説明してくれた制度の内容です。

介護休業

「介護休業とは、要介護状態の対象家族を介護するための休業です。対象家族1人につき、93日まで3回を上限として分割取得ができます。
※要介護状態」とは2週間以上の期間にわたって常時介護を必要とする状態をいいます。
「介護休業の対象となる家族は配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹及び孫となっており、同居や扶養の要件はありません。
また、雇用保険の「被保険者」が「介護休業を取得したときは、雇用保険から「介護休業給付金」が支給されます。(一定の要件あり)

介護休暇

家族の介護を行う従業員は1年に5日まで(対象家族が2人以上の場合は10日まで)、「介護休暇を取ることができます。
1日単位又は半日単位での取得も可能です。この介護休暇は、対象家族の介護、介護サービスの手続の代行、通院の付き添い、身のまわりの世話等に利用できます。

所定外労働を免除する制度

どこの事業所でも、1日の労働時間が決まっています。これを「所定労働時間
といいますが、家族の介護をしている従業員が申し出た場合は、「所定労働時間
を超えて労働させることはありません。介護が終了するまで「残業の免除が受けられる
制度です。ただし、業務の正常な運営に支障がある場合は、会社は拒むことができます。

時間外労働を制限する制度

家族の介護をしている従業員が申し出た場合は、1ヶ月24時間、1年150時間を超える時間外労働(残業)をさせることはありません。

深夜業を制限する制度

午後10時から午前5時の労働を深夜業といいますが、介護をしている従業員が申し出た場合は、深夜業をさせることはありません。
ただし、介護ができる同居の家族がいる方や、労働時間のすべてが深夜にある方は対象外です。

所定労働時間の短縮措置等

家族を介護する従業員が「介護休業をしていない期間について、会社は次の中からいずれかの措置を選択して講じることになっています。
1、所定労働時間を短縮する制度
2、フレックスタイム制
3、始業・就業時刻の繰上げ、繰下げ④従業員が利用する介護サービスの費用の助成、その他これに準ずる制度等の中から事業主が選択することになっています。

※今回ご紹介した「制度」については、労使協定により対象外となる方がいますので、勤務先の担当者にお尋ねください。

「介護」は、いつ始まり、いつ終わるか分かりません。Aさんは介護の制度を知り、年次有給休暇も取得すれば「仕事と介護は両立できる!
と思いました。会社側も従業員が介護に直面したときのために「制度の周知」「働き方の見直し」「働き易い職場環境
を構築していくことになりました。

(つづく)

認知症の人と家族の会 愛知県支部 会報より

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