会社を退職したときの手続きについて 2017年2月会報より

2017.07.04会報

会社を退職した時の手続き

「退職」には「定年」による退職、「自己都合」による退職、「会社都合」による退職などいろいろあります。年度末に退職の方もみえるかと思いますので、今回は退職したときの「健康保険」・「年金」・「雇用保険の手続についてご紹介しましょう。

<健康保険の手続>

在職中の「健康保険証」が使えるのは退職
日までとなっています。退職後は、次の①から③の中でご自分に合った健康保険を選んで加入
手続をしてください。
※どの健康保険に加入しても、医療費の自己負担額(3割)は同じです。

1 任意継続被保険者になる(2年間)

在職中に加入していた「協会けんぽ」・「健康
保険組合」に引き続き加入できます。保険料は今までの2倍か一定額(上限あり)です。
退職後20日以内に自分で加入手続をしてください。
※在職中と同様、扶養していたご家族の保険料はかかりません。

2 国民健康保険に加入する

国民健康保険料は、加入する世帯の人数や前年の年収等で決まります。お住まいの市区町村の国民健康保険課で保険料を確認し、①より保険料が安ければ加入手続をしてください。
※離職理由により、保険料が軽減されることがあります。

3 配偶者や子供の扶養に入る

今後の収入(給料・年金等)が本人の半分以下、かつ年収130万円未満(60歳以上の場合は年収180万円未満)が見込まれる場合は、配偶者や子供の健康保険の被扶養者になることができます。収入には、雇用保険の失業給付も含みます。扶養する方の保険料は、人数(扶養する家族)が増えても同額です。
※手続は、配偶者や子供の会社が行います。

<年金の手続>

会社を退職すると年金制度が変わります。

1 国民年金へ加入する

20歳から60歳未満の方はお住まいの市区町村で「国民年金」に加入手続をしてください。
※経済的な理由で保険料の納付が困難な場合は保険料の免除制度や退職(失業)による免除もあるので、年金の担当窓口でご相談ください。

2 第3号被保険者の届出をする

会社員や公務員に扶養される配偶者(60歳未
満の方)は、第3号被保険者になります。
扶養の基準は健康保険と同じです。(配偶者が勤
務する会社が手続をしてくれます。)
※60歳以上の方は①②の手続は不要です。

<雇用保険の手続>

退職後、求職活動をする場合は雇用保険から失業給付(基本手当)が受けられます。会社から「離職票」が届いたら、お住まいのハローワークへ「求職の申込み」をしてください。
※病気等で、すぐに求職活動ができない場合は
受給期間を延長することができます。

<その他>

■住民税が普通徴収に切り替わります

退職すると毎月の給与から「特別徴収されていた住民税が「普通徴収に切り替わり、市区長村から住民税の納付書が届きます。収入が減った後に4期に分けて徴収されますので、事前に納付の準備をしておくことをお勧めします。

■所得税の確定申告

年の途中での「退職は会社で年末調整をしてもらえないので「確定申告をしてください。
再就職をされた方は、次の会社へ「源泉徴収票」を提出すれば、「年末調整」を行ってくれるので
確定申告の必要はありません。

※今回が最終回となりました。
1年間、ありがとうございました。

認知症の人と家族の会 愛知県支部 会報 2017年 2月会報より